私は よくエンジンルームをのぞく。 運行前点検は必ず行っている。
アコードインスパイアに乗り出して しばらく経った頃、いつものように点検をしていて、バッテリーのインジケーターが充電不足を示しているのに気付いた。
下の画像は 最近購入したバッテリーの写真であるが、当時のバッテリーにも同じようなインジケーターが付いていた。 インジケーターは充電状態を示すものであり、その表示が充電不足となっていたわけである。

少し余談ながら、上の画像のバッテリーマイナス端子について触れておく。 見れば分かるように、手で蝶ネジを回せば端子が外せるようになっている。
かつてバッテリーの上がり易さに悩まされていた頃、車を使わない時は 端子を外すようにしていた。 その為に、工具なしで簡単に付け外しができるように、自分で工夫したものである。
さて、インジケーターが充電不足を表示していることに 最初に気が付いたのは、アコードインスパイア購入後1ヶ月ほど経った頃である。 平成元年11月下旬頃のことで、それ以降、エンジンルームをのぞく度に インジケーターをチェックするのが習慣になった。 そして、いつも充電不足の表示を見ることになった。
当然、気がかりであり、充電の為に無駄にアイドリングをしたこともあった。 車を使わない時には バッテリーの端子を外したこともあった。
しかし、バッテリーが充電不足となる理由が見当たらなかった。 車には そこそこ乗っていたし、ライトを消し忘れることもなかった。 従って、インジケーターが狂っている可能性が高いと考えていた。
しかし、平成2年3月11日、車で出かけようとすると バッテリーが上がっていた。 JAFを呼びエンジンを始動してもらった。
下の画像は JAFから渡されたJAFロードサービス書である。 バッテリー上がりを証明するものであり、ホンダにも提示済みである。

実際にバッテリーが上がったことによって、インジケーターの表示が正しいことが分かった。 そうなると、何故バッテリーがいつも充電不足なのか、という問題に直面せざるを得なくなった。
車を購入したディーラーには何度も相談に行ったが、問題は解決しなかった。 しまいに「気にしすぎ」と言われ、別のディーラーに相談に行くも 相手にされなかった。
自分で何とかする以外なくなり、バッテリー上がりを防ぐ為 充電器を購入した。 また、比重計やテスター(電流、電圧、抵抗測定器)を買って、バッテリーの比重を記録したり 車を調べたりした。
余談になるが、これら購入した物品については、ずっと後に ホンダ側に購入金額で買い取ってもらうことになる。 ホンダ側からは 銀行口座にお金を振り込んでもらい、私の方からは 充電器、比重計、テスターを宅配便で送った。 下の画像は その時の宅配便の依頼主控である。

その他に購入したものとしては、アコードインスパイアのサービスマニュアルがある。 下の画像は 平成2年6月に購入したことを示すものである。 サービスマニュアルは5センチ近い厚みの本であるが、全て目を通し車を調べた。

やっとのことで、バッテリーが上がり易い原因が分かったのは、平成3年の2月であった。
クローセンシステムというホンダ純正用品に設計ミスがあった。 設計段階で絶縁対策が忘れられており、装置は常に作働状態であった。 車のキーが切られていても 電気が流れ放しであり、バッテリーが上がり易いのは当然の話であった。
後日談
クローセンシステムの設計ミスには随分苦労させられたが、ホンダは それを認めなかった。 「損害も迷惑も与えていない」 と言い張り、まともな謝罪もない。
ホンダ側は、欠陥製品の放置を正当化する為に、「設計ミスがあってもユーザーに損害も迷惑も与えていない」 という屁理屈を押し通した。 従って、私についても、損害や迷惑の事実を認めようとはしなかった。 JAFロードサービス書や様々な客観的な証拠があったにもかかわらず、である。